「最近テレビやネット番組でよく見るアドレスホッパーって、興味はあるけど実際迷惑なんじゃない?」「実際どんな仕事をして、どこに宿泊して生活しているのだろう」なんて疑問を抱えている人が、いるのではないでしょうか。
この記事ではこんな疑問を解消すべく、実際のアドレスホッパーの生活に迫っていきます!
<本記事の内容>
アドレスホッパーの実際の生活形態
アドレスホッパーに対する世間の意見
アドレスホッパーとして生活するメリットデメリット
この記事を読むことで、アドレスホッパーの全容を知れます! アドレスホッパーについて詳しく知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。また、この記事はアドレスホッパー生活2年目のライターが監修しているので、実際の意見も知ることができます。
アドレスホッパーは住居を自由に移動して生活している人のこと
一言で説明すると、アドレスホッパーとは、定住する家を持たずに移動しながら生活する人のことです。それも金銭的な事情で定住ができないのではなく、友人や先輩などの家に宿泊するなどして、あえて移送生活を楽しんでいる人たちに限られます。アドレス(住所)をホッピング(転々と)するという語源からその名がつけられたようです。
アドレスホッパーを創ったのは市橋正太郎さん
実は、アドレスホッパーという単語言葉にはその名を作った個人の方がいらっしゃいます。京都大学府出身で、現在は多くの会社のコンサルティングなどを手がける市橋正太郎さんです。
もともと市橋さんは上京してから、「いいところに住みたい」と意気込んで都内のメジャーな地域に住んでみたり、「仕事に集中したい」と職場の真横に部屋を借りてみたりなど、いろいろな住居を実験的に試していたそうです。
そんな中、スタートアップ企業に転職したことをきっかけに、より柔軟な住み方について考えるようになり、試しに住居を短期で転々としてみたところ、その生活スタイルの素晴らしさに気づかされたといいます。
ノマドやテレワーカーとの違い
アドレスホッパーとは、上記したように意図的に定住する家を持たず、移動しながら生活する人のことです。
それに対し、ノマドワーカーとは、ノートパソコンやスマートフォン、タブレット端末などを用いて、Wi-Fi環境のあるカフェやコワーキングスペースなど通常のオフィス以外の場所で仕事をする人のことを指します。また、テレワーカーとは遠隔勤務や在宅勤務でICT(情報通信技術)を用いて仕事をする人のことです。
これらの情報からわかるように、ああアドレスホッパーやノマドワーカー、テレワーカーとの違いは、ネットワーク環境の有無と、そこに仕事への意識が絡むかどうかです。
アドレスホッパーは本当に迷惑なのか
ここまで解説してきたアドレスホッパーですが、世間からの意見はどうなのでしょうか。Googleで、検索欄に「アドレスホッパー」と入力すると、続く検索欄の予測変換に「迷惑」と表示されます。
確かにアドレスホッパーはいままで私たちが当たり前としてきた、家を建てるなり借りるなりして定住するというスタイルとは違う部分が多いですが、本当に彼らは「迷惑」なのでしょうか。
否定的な意見が多いのも事実
「アドレスホッパー楽しそう」と意見する人がいる一方で「アドレスホッパーは迷惑だ」と意見する人がいて、世間からはアドレスホッパーに対して否定的な意見が多いのも事実です。
例えば、アドレスホッパーは定住せずに住居を頻繁に移すので、移動の際に荷物が多くて邪魔になり迷惑だという意見や、万一本人に何かあっても連絡をとりにくいという身内目線からの否定的な意見があるようです。
アドレスホッパーに対する世間の口コミ
アドレスホッパーに対する実際の世間の実際の声として、いくつか口コミをご紹介します。
このようにアドレスホッパーに対する世間の意見は賛否両論といった感じです。
テレビやニュースなどのメディアでアドレスホッパーの魅力が伝えられ、それを見てその良さに共感して羨ましいと思う人もいます。しかし、現実的な問題や実生活への影響を懸念する人もいて、ネット上で相違する意見がみられるようです。
現実的に考えるよりもまず行動というようなアクティブな人と、冷静にメリットやデメリットを分析する人では、アドレスホッパーに対する意見が別れているようです。
否定的な声についてアドレスホッパーはどう思っている?
では、当事者であるアドレスホッパーたちは、自分たちに向けられる批判的な声について、どう思っているのでしょうか。
私はアドレスホッパー2年目ですが、このような声が全く気になりません。というのも、このライフスタイルが心地良いからです。必要最小限の荷物だけをスーツケースにまとめ、賃貸マンションを解約して必要なものだけで生活していく、いわばミニマリストを極限までつきつめたような状態です。
このように自分のやりたいことを追求した結果として、アドレスホッパーをしているわけです。そのため、世間からの意見はあるといえど批判を受ける理由はありません。
実際の口コミから考察したアドレスホッパーの迷惑度

ここでは、具体的にアドレスホッパーが迷惑と言われる事例からどのように迷惑なのか、またどれくらい迷惑なのかということを考えていきます。
SNSの批判的なコメントには「先輩や友達の家に電気代や水道代などの固定費等を払わずに泊まるのは迷惑だ」「住民票を実家に置いているのは都合がいい」といったような意見がありました。
このような意見から、自分が生活をするのに、先輩に出費してもらったり、友人のスペースを借りたり、他人の生活に少なからず干渉することがあるという点で迷惑と思っている人が多いようです。
たしかにこの視点からアドレスホッパーをみると、周りに甘えて生きていく生活スタイルのように感じます。しかし、私の周りのアドレスホッパーは、ホテルやシェアハウスで暮らすことが多く、友人宅に泊まることはないです。
住所に関しては、実家においている人もいるので両親に迷惑をかけている可能性も否定できません。
アドレスホッパーの気になるライフスタイル
実際のアドレスホッパーのライフスタイルを知ることで、本当に迷惑なのか、迷惑ではないのか理解できます。ぜひライフスタイルを参考に意見を考えてみてください。
仕事はパソコンひとつで完結するものが多い

アドレスホッパーには、Webデザイナーやライター、プログラマーなど、パソコンひとつで完結するような仕事をしている人が多いです。住居を転々とするにあたり、パソコンひとつで仕事が完結すると、職場に行く必要がなくなるのでかなり生活しやすくなります。
融通が利きやすい仕事が普及したからこそ、アドレスホッパーのような人が誕生したという考えもあります。
住民票は実家に置くことが多い
アドレスホッパーは住民票を実家に置くことが多いです。住居を短期間で移すので、そのたびに住民票移動手続きをするのは面倒ですし、税金や郵便物などの観点からも住民票はどこかに留めていたほうがスムーズに生活を送れます。
実家以外の場合はポケットレジデンスという、旅人のために運営されているシェアハウスを利用するアドレスホッパーもいます。
住民税や所得税などの税金は払っている
当たり前ですが、住民税や所得税を住民票のおいている地域に基づいて、きちんと納めています。就業形態にもよりますが、なんらかの形でしっかりと納税しています。
ゲストハウスやホテルに宿泊することが多い

基本はゲストハウスやホテルに宿泊しています。最近ではアドレスホッパーのような移動生活の人に向けた定額制の宿泊施設やサービスを運営しているところもあり、選択の幅は多いです。
例えば、HOTEMAというサービスは1泊2,500円から宿泊できるサービスで、1泊からマンスリープランまで柔軟に選べます。こちらはアドレスホッパーに最適なホテルを探すのにとても役立つサイトになっています。
アドレスホッパーのメリット
「アドレスホッパーは迷惑」という意見もありましたが、実際はどうなのでしょうか。アドレスホッパーとして生活している私がメリットについて考えてみました。
メリット1|光熱費や固定費が低い
1つ目のメリットは、光熱費や固定費が低いということです。ゲストハウスやホテルでは、宿泊料に水道費や光熱費、Wi-Fi費など全て含まれているので賃貸を借りているよりも圧倒的に安くなります。
メリット2|荷物を減らしてミニマリストになれる

これはアドレスホッパーの原点であり最高のメリットといえるかもしれません。ミニマリストになると、生活に無駄なものを極限まで省けて無駄使いがなくなります。また、服を選ぶ時間が少なくなるので、時間的なメリットも生まれやすくなります。
メリット3|住まいを変えるので視野、出会いが広がる
住まいを変えるので視野、出会いが広がります。その地域特有の価値観や人柄に触れることができ、多くの人と関われます。これによって今まで持っていた先入観や偏見に気づいたり、新しい生活スタイルを知れるなど、新たな発見もできます。
アドレスホッパーのデメリット
逆にアドレスホッパーのデメリットを3つ挙げていきます。
デメリット1|寝る場所を常に探す

アドレスホッパーは定住しないため、毎日寝泊まりするところが変わります。そのため、頻繁に宿泊し施設を探す必要が出てきます。色んなところに行けますが、予約が面倒なのも事実です。
デメリット2|社会的信用が低い
社会的信用が低くなるというのもデメリットです。先に紹介した批判的なコメントにあったように、まだ社会になじみきっていない生活スタイルです。そのため生活スタイルに対して理解をしてくれない人や、軽蔑的な視線を向けてくる人も少なからずいます。
デメリット3|郵便物の受け取りに困る
住居が転々とするため、郵便物の受け取りに困ることがあります。Amazonや楽天などの買い物であれば、宿泊施設に設定すれば良いですが、役所や銀行などの重要書類は送付先を簡単に変更できません。
そのため、貸しオフィスや実家に届くため確認に時間と手間がかかります。
まとめ
固定費が安くなったり、人との出会いがたくさんある一方で、コロナ禍なのにという意見もあるかと思います。そのため、迷惑か迷惑じゃないかは人それぞれです。
ただ、ここ最近の新しい生活スタイルでもあるので、ぜひ受け入れられればと思います。
